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当社のニュースリリースには医療用医薬品や開発品に関する情報が含まれている場合がありますが、これらは当該品のプロモーション、広告、医療上のアドバイスを目的としたものではありません。

2016年09月28日

肺動脈性肺高血圧症治療薬 「ウプトラビⓇ錠」の製造販売承認取得のお知らせ

 日本新薬が創製し、アクテリオン ファーマシューティカルズ ジャパン株式会社と国内で共同開発した肺動脈性肺高血圧症治療薬「ウプトラビ錠」(開発番号:NS-304 一般名:セレキシパグ)につきまして、本日、厚生労働省より製造販売承認を取得しましたのでお知らせします。

 肺動脈性肺高血圧症(PAH)は、心臓から肺へ血液を送る肺動脈の血圧が、何らかの原因で異常に上昇する予後不良な疾患で、原因が不明な特発性、遺伝性および特定の疾患(膠原病や先天性心疾患等)に伴う二次性のPAHに大きく分類されます。治療には、プロスタサイクリン受容体(IP受容体)作動薬※1、エンドセリン受容体拮抗薬(ERA)※2、ホスホジエステラーゼ5阻害薬(PDE5i)※3などが用いられています。

 ウプトラビ錠は、PAH治療剤として欧米各国などでも広く承認、販売されている、世界で初めての経口投与が可能な選択的IP受容体作動薬です。血管拡張作用や血管平滑筋細胞の増殖阻害作用等を有し、PAHに対して長期的な有効性を示します。導出先のアクテリオン社(スイス)が実施した、第3相国際共同試験(GRIPHON試験※4)の良好な結果により欧米で承認され、米国では本年1月から販売、欧州でもドイツで6月から販売されています。その他、カナダで6月から販売されており、オーストラリア、ニュージーランドおよび韓国で販売承認が取得されています。

 当社は、既発売のERA製剤オプスミット錠、PDE5i製剤アドシルカ錠に加え、作用機序が異なるウプトラビ錠を患者さんのもとに一日も早くお届けすることで、PAH治療により一層貢献したいと考えています。

 なお、国内における本剤の販促活動は、既発売のオプスミット錠と同様、当社とアクテリオンジャパンが共同で行います。

 

【承認内容の概要】

販売名: ウプトラビ錠 0.2mg、0.4mg
一般名: セレキシパグ
効能・効果: 肺動脈性肺高血圧症
用法・用量:                  通常、成人にはセレキシパグとして1回0.2mgを1日2回食後経口投与から開始する。忍容性を確認しながら、7日以上の間隔で1回量として0.2mgずつ最大耐用量まで増量して維持用量を決定する。なお、最高用量は1回1.6mgとし、いずれの用量においても、1日2回食後に経口投与する。

    

<補足説明>

※1プロスタサイクリン受容体(IP受容体)作動薬について
 IP受容体は、プロスタサイクリン(PGI2)が結合することによって血管拡張等に働きます。PAHの患者さんではこの働きが弱まっており、IP受容体作動薬は、この働きを強める薬剤です。

 

※2エンドセリン受容体拮抗薬(ERA)について
 血管を収縮させる働きを持つ体内物質エンドセリンは、PAHの患者さんの体内に多く存在し、エンドセリン受容体に結合することで血管を収縮させます。ERAは、このエンドセリンとエンドセリン受容体との結合を阻害し、血管を拡張する薬剤です。

 

※3ホスホジエステラーゼ5阻害薬(PDE5iについて
 PDE5と呼ばれる酵素は肺の血管に多く分布しており、血管を拡張させる体内物質であるサイクリックGMP(cGMP)を分解します。PDE5阻害薬は、このPDE5によるcGMPの分解を阻害し、cGMPの働きを強めて肺の血管を拡張させる薬剤です。

 

※4 GRIPHON試験について
 GRIPHON試験は、長期、イベント駆動型の第3相試験で、PAH患者を対象に、最初の病態悪化イベントあるいは死亡イベントが発生するまでの時間に対するウプトラビ錠の効果を検討した試験です。実施国は39ヵ国に及び、エントリー患者数は1,156名、投与期間は最長4.2年に達しました。ウプトラビ錠は、morbidity/mortality(病態悪化/死亡)のイベント発生リスクをプラセボ群に比較して約40%抑制し(p<0.001)、主要な部分集団(年齢、性別、WHO機能分類、PAHの病型ならびに、376名(32.5%)のERAおよびPDE-5i併用例を含むPAHの基礎治療)を通して一貫して有効性が認められました。  

               以上