過活動ぼうこうと前立腺肥大症について

過活動ぼうこう(OAB)は体操で改善

正常な排尿は、成人では、1回200~400ml(1日8回未満で計約1500ml)、1回の排尿時間20~30秒以内。これらの基準からはずれている場合は、一応異常を疑っていいでしょうが、水の過剰摂取による夜間多尿で夜間頻尿になっているケースもあります。
排尿症状は大きく分けて、尿の出が悪い「排尿症状」、急に尿意をもよおし我慢するのが困難な尿意切迫感・頻尿などの「蓄尿症状」、残尿感や排尿後にも尿が少し漏れる「排尿後症状」の3つがあります。
過活動ぼうこう(OAB)は、このうち蓄尿症状にかかわる状態で、2002年に生まれた新しい概念です。熟年・高齢者によく見られ、男性だけでなく女性も発症します。疫学調査では、日本では40歳以上の12.4%(約810万人)がOABといわれています。主たる原因は、加齢、前立腺肥大症、骨盤底の機能低下など。OAB診療ガイドラインによると、「急に尿がしたくなって我慢することが難しい」尿意切迫感が週に1回以上あり、「尿をする回数が多い」「我慢できずに尿を漏らしてしまうことがある」のうちいずれか1つ該当する場合は、OABと自己診断できます。

イラスト

前立腺肥大症の診断においても、わたしは1日の排尿時刻と排尿量、起床時刻、就寝時刻を記録する「排尿日誌」をおすすめしていますが、排尿パターンと夜間排尿量が分かる排尿日誌はOABや夜間多尿の診断にも非常に有効です。
さらに医者にかかる際は、腹部エコーで残尿量を測定してもらうことをおすすめします。というのは、頻尿の原因が閉塞によるものか、OABによるものかを判断する目安になるからです。残尿がなく、1回の排尿量が少なくて頻尿の場合は、OABです。
治療法としては、自分でできる骨盤底筋体操をぜひ行ってください。尿道または肛門を3~5秒締める。20回がワンクールで、これを1日4回行うと、1~3ヵ月でかなり改善します。あとは薬物療法中心で、ぼうこうの過剰な収縮を抑制する抗コリン剤や平滑筋弛緩剤などがよく使われます。

イラスト
糖尿病患者の排尿障害の特徴は?
糖尿病は一般には末梢(まっしょう)神経障害が主体の病気なので、ぼうこうの収縮力が落ちることが多く、知覚神経を侵されて尿意を感じなくなっている人も少なくありません。残尿量を測定し、治療は症状に応じてα-ブロッカーとコリン作用薬を使用します。
取材協力・ご指導いただいた先生

日本大学医学部 泌尿器科学講座 主任教授

高橋 悟 氏
(たかはし・さとる)

1985年群馬大学医学部卒業。東京大学附属病院・都立駒込病院勤務、米・メイヨークリニック泌尿器科リサーチフェロー、東京大学附属病院泌尿器科医局長、同大学助教授などを経て05年から現職。日本老年泌尿器科学会、日本泌尿器科学会の評議員などを務める。

お役立ち健康情報サイト

  • 肺高血圧症の患者様の治療と明るい未来をサポートします。

  • アルコール依存症の治療に対する理解を深めることができる情報サイトです。

  • つらい生理痛から開放されたいあなたを応援します。

  • EDの理解から治療に関する情報と、シアリスの適正使用まで

  • 花粉症とアレルギー性鼻炎の情報サイト

この画面を印刷する