『植物の話あれこれ』

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ボリジ

Borago officinalis L.(Boraginaceae/ムラサキ科)
ボリジ
ボリジ

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心を明るくする薬草「ボリジ」

ボリジは、地中海沿岸地域原産の一年草で、ルリジサともよばれる。そのうつむいたように咲く星形の青い花は、控えめで清らかな色をもち、人の心を惹きつける。

ボリジは、古代ギリシャ・ローマ時代から酒の杯に入れる習慣があり、この頃から既に薬効のあることが知られている。古代ギリシャの医者ディオスコリデスは「心を明るくし、うち沈んだ精神を高揚するためにボリジを用いるべきである」と、この薬草をとることを奨めている。 紀元前8世紀に書かれたホメロスの「オデュッセイア」に出てくる「この葉や花を酒に浸して飲めば、あらゆる悩み悲しみを忘れた」という草は、ボリジを指すと言われている。

飲み物にボリジを入れる習慣は、ヨーロッパで長く続き、特に、勇気を奮い立たせるために、戦いの時、ボリジ入りの杯がよく用いられたということである。また、暑い時の飲み物に強壮と清涼感を加えるために用いられる。実際ボリジの葉と花には身体の熱を下げる働きがあると言われている。

かつてボリジは茹で野菜としても食べられ、花の砂糖ずけは、病後の栄養食とされた。若葉や花をサラダに使う習慣は今も続いている。

インドやパキスタンの核実験をはじめ、私たちをとりまく暗いニュースに、とかく心が沈みがちである。しかしこの心を明るくし勇気を与えてくれるボリジ酒で、希望と勇気を抱いて、この暑い夏も乗りきっていきたいものである。
(「プランタ」研成社発行より) 

  • ボリジの花
    ボリジの花
  • ボリジの白花系統
    ボリジの白花系統

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