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2016年11月21日

肺動脈性肺高血圧症治療薬 「ウプトラビⓇ錠」販売開始のお知らせ

 日本新薬株式会社(本社:京都市南区、社長:前川重信、以下 当社)が創薬し、国内ではアクテリオン ファーマシューティカルズ ジャパン株式会社(本社:東京都港区、社長:田中諭、以下 アクテリオン ジャパン)と共同開発した、肺動脈性肺高血圧症治療剤「ウプトラビ錠0.2㎎、同0.4mg」(一般名:セレキシパグ、以下 本剤)につきまして、本日、販売を開始しましたのでお知らせします。

 肺動脈性肺高血圧症(PAH)は、心臓から肺へ血液を送る肺動脈の血圧が何らかの原因で異常に上昇する予後不良な疾患で、原因が不明な特発性、遺伝性および特定の疾患(膠原病や先天性心疾患等)に伴う二次性のPAHに大きく分類されます。

 その薬物治療においては、プロスタサイクリン系薬剤1、 エンドセリン受容体拮抗薬(ERA)およびホスホジエステラーゼ5阻害薬(PDE5i)の、3種類の作用機序の薬剤が汎用されています。

 本剤は、世界で初めての経口投与可能な選択的プロスタサイクリン受容体(IP受容体)作動薬※4です。導出先のアクテリオン社(本社:スイス)が、日本を除く全世界で実施した第3相国際共同試験(GRIPHON試験※5)において、その有効性と安全性が確認され、国内の臨床試験においても、日本人での有効性と安全性が確認されています。

 当社は、本剤の発売により、既発売のERA製剤オプスミット錠、PDE5i製剤アドシルカ錠とともに、異なる3種類すべての作用機序のPAH治療剤を品揃えすることになります。

 本剤の、国内における販促活動については当社とアクテリオン ジャパンが共同で行いますが、両社が協力して確実に、いち早く医療現場にお届けすることで、PAH治療により一層貢献したいと考えています。

 

<製品概要>

【承認取得日】 2016年9月28日
【薬価収載日】 2016年11月18日
【発売日】 2016年11月21日
【製品名】 ウプトラビ錠0.2mg、ウプトラビ錠0.4mg
【承認番号】 ウプトラビ錠0.2mg(承認番号:22800AMX00702000)
  ウプトラビ錠0.4mg(承認番号:22800AMX00703000)
【一般名】 セレキシパグ
【成分・含量】 ウプトラビ錠0.2mg        1錠中にセレキシパグ0.2mgを含有する
  ウプトラビ錠0.4mg        1錠中にセレキシパグ0.4mgを含有する
【効能・効果】 肺動脈性肺高血圧症
【用法・用量】 通常、成人にはセレキシパグとして1回0.2mgを1日2回食後経口投与から開始する。忍容性を確認しながら、7日以上の間隔で1回量として0.2mgずつ最大耐用量まで増量して維持用量を決定する。なお、最高用量は1回1.6mgとし、いずれの用量においても、1日2回食後に経口投与する。
【薬 価】 ウプトラビ錠0.2mg : 1,407.90円
        ウプトラビ錠0.4mg : 2,815.80円
【包 装】 100錠(10錠×10)PTP

 

<補足説明>

※   プロスタサイクリン系薬剤について
 プロスタサイクリンは、血管内皮細胞において産生され、血小板や血管平滑筋細胞のプロスタサイクリン受容体(IP受容体)を介してアデニル酸シクラーゼを活性化し、細胞内cAMP産生を促進し、細胞内へのカルシウム流入やトロンボキサンA2生成を抑制します。これにより、強力な血管拡張作用と血小板凝集抑制作用、血管平滑筋増殖抑制作用を発揮します。PAHの患者さんではこの働きが弱まっています。プロスタサイクリン系薬剤は、プロスタサイクリン自体、あるいはその誘導体を補充し、プロスタサイクリンの働きを高める薬剤です。

 

※   エンドセリン受容体拮抗薬(ERA)について
 血管を収縮させる働きを持つ体内物質エンドセリンは肺高血圧症の患者さんの体内に多く存在し、エンドセリン受容体に結合することで作用します。ERAは、このエンドセリンとエンドセリン受容体との結合を阻害する薬剤です。 

 

※   ホスホジエステラーゼ5阻害薬(PDE5i)について
 PDE5と呼ばれる酵素は肺の血管に多く分布しており、血管を拡張させる体内物質であるサイクリックGMP(cGMP)を分解します。PDE5阻害薬は、このPDE5によるcGMPの分解を阻害し、cGMPの働きを強めて肺の血管を拡張させる薬剤です。

 

※   プロスタサイクリン受容体(IP受容体)作動薬について
 IP受容体は、プロスタサイクリン(PGI2)が結合することによって血管拡張等に働きます。PAHの患者さんではこの働きが弱まっており、IP受容体作動薬は、この働きを強める薬剤です。

 

※ 5  GRIPHON試験について
 GRIPHON試験は、長期、イベント駆動型の第3相試験で、PAH患者さんを対象に、最初の病態悪化イベントあるいは死亡イベントが発生するまでの時間に対するウプトラビ錠の効果を検討した試験です。実施国は39ヵ国に及び、エントリー患者数は1,156名、投与期間は最長4.2年に達しました。ウプトラビ錠は、morbidity/mortality(病態悪化/死亡)のイベント発生リスクをプラセボ群に比較して約40%抑制し(p<0.001)、主要な部分集団(年齢、性別、WHO機能分類、PAHの病型ならびに、376名(32.5%)のERAおよびPDE5i併用例を含むPAHの基礎治療)を通して一貫して有効性が認められました。 

 

               以上 
 

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