デュシェンヌ型筋ジストロフィーの診断

診断に必要な検査

デュシェンヌ型筋ジストロフィーを診断するための検査にはジストロフィン遺伝子の変異を調べる「遺伝子検査」や筋肉中のジストロフィンタンパク質の量や状態を調べる「筋生検」などがあります。

遺伝子変異を確認することは、診断や治療方針の決定に役立ちます。
ジストロフィンの遺伝子検査は、まず、MLPA法という方法で行います。MLPA法で遺伝子変異が特定できない場合はシーケンス解析という検査を追加で行います。どちらも血液検査で行うことができ、デュシェンヌ型筋ジストロフィーが疑われる場合に保険適応となります。
また、筋肉組織の一部を採取して検査する筋生検を行う場合もあります。

■デュシェンヌ型筋ジストロフィーの診断の流れ

  • 病歴・身体所見の確認
  • 尿検査・血液検査
  • 遺伝子検査・筋生検などの検査
  • デュシェンヌ型筋ジストロフィーの診断

※その他にも筋CTやMRIなどの検査を受ける場合があります。

遺伝子検査を受けてわかること

遺伝子検査を受けると、 遺伝子変異の種類や場所がわかります。デュシェンヌ型筋ジストロフィーの治療は進歩しており、遺伝子変異の種類によっては新しい治療法を取り入れることができる場合があります。

ジストロフィンタンパク質を作る遺伝子には79個の「エクソン」と呼ばれる部分があります。デュシェンヌ型筋ジストロフィーの原因となる遺伝子変異には、「一部のエクソンが抜けている」「同じエクソンが重複している」「エクソンの中身が置き換わっている」などがあります。遺伝子検査は、遺伝子変異の種類や場所を特定するための検査で、主にMLPA法やシーケンス解析という方法で行われます。

MLPA法

MLPA法では一部のエクソンが抜けている、同じエクソンが重複していることを検査することができます。MLPA法では、約70%のデュシェンヌ型筋ジストロフィー患者さんの変異を特定することができます。

シーケンス解析

シーケンス解析では、MLPA法で発見できないエクソンの中の細かな変異を見つけることができます。MLPA法を含めて、遺伝子検査が保険適用となるのは原則1回ですが、遺伝子変異が特定できなかった場合は、追加で行うシーケンス解析も保険適応となります。

遺伝カウンセリングについて

遺伝子変異についての詳しい情報を得るためには、遺伝子検査を受ける必要があります。
しかし、遺伝子検査は病気を引き起こす遺伝子を持っているかどうかがわかる検査でもありますので、原因となる遺伝子を持っていることがわかった場合、患者さんやご家族が不安を感じられることがあります。また、病気の遺伝について悩まれることがあるかもしれません。

遺伝イメージイラスト

遺伝カウンセリングとは、このような遺伝子検査や診断に関する不安や疑問点を解決に導くためのカウンセリングのことです。遺伝カウンセリングでは遺伝性のある病気や、発症のリスクを知ることで生じる患者さんやご家族の心の葛藤、ご不安などに専門のスタッフが対応します。遺伝専門医や遺伝カウンセラーなどの専門のスタッフが一人ひとりに合わせたアドバイスを行います。最近では、遺伝子検査を実施する前に、遺伝カウンセリングを受けるよう勧めている医療機関も増えてきています。遺伝カウンセリングを希望される場合は、主治医や医療機関の窓口にご相談ください。

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