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2006年01月05日

慢性骨髄性白血病治療剤のライセンス契約締結について

 日本新薬は、米国のINNOVIVE社(本社:米国ニューヨーク市 社長兼CEO:Mr. Steven Kelly)との間で、 慢性骨髄性白血病治療剤(開発記号:NS-187)に関するライセンス契約を12月28日付で締結しました。 本ライセンス契約により、日本新薬はINNOVIVE社にNS-187の日本を除く全世界での独占的な開発・販売権を供与しました。
 慢性骨髄性白血病(CML)は、染色体異常により体内で産生されるBcr-Ablチロシンキナーゼが活性化し、 白血病細胞を異常に増殖させることによって引き起こされる疾患です。人口10万人あたり年間1~2人が発症し、 患者数は日本で約8,000人、世界で約63,000人と推計されています。現在、既存の治療薬としてイマチニブメシレート (商品名グリベック)が一般的に使用され、Bcr-Ablチロシンキナーゼの活性化を抑制することによりCMLの治療に効果を上げています。
 NS-187は日本新薬が創製した新規分子標的薬であり、現在前臨床段階にあります。NS-187は、イマチニブメシレートに感受性を示さないタイプの Bcr-Ablチロシンキナーゼや同剤の耐性を引き起こすと考えられているLynチロシンキナーゼ(※2)に対して強力な阻害活性作用を示し(in vitro)、 動物実験において延命効果が確認されています。NS-187は、CML治療における選択肢のひとつとして有用性の高い薬剤となることが期待されます。

(CML:Chronic Myelogenous Leukemia)

(※1)Bcr-Ablチロシンキナーゼについて
 造血幹細胞で、9番と22番の染色体が2つに切断され互いに入れ替わって結合し、bcr-ablという融合遺伝子が新たに形成されます。この遺伝子によって作られるタンパク質がBcr-Ablチロシンキナーゼという酵素で、白血病細胞の異常増殖を促し、アポトーシス(細胞の自然死)を阻害することでCMLを発症させます。

(※2)Lynチロシンキナーゼについて
  イマチニブメシレートに耐性を示すCML患者の白血病細胞の中に多く存在する酵素であり、同剤が有効な患者の白血病細胞にはほとんど認められないことから、耐性発現に関与すると考えられています。