2020年カレンダー絵画(表紙)

上方落語の発祥地(北野天満宮)

上方落語の発祥地(北野天満宮)

内藤 英治 作

季節:特定不可 エリア:上京区

上方落語の始祖を訪ねれば、江戸時代まで遡ります。最初、京都に露の五郎兵衛なる人物が現れます。日蓮宗の僧だった五郎兵衛は、天和・貞享年間(1680年代)に、北野天満宮や祇園真葛ケ原などで「辻噺」をおこなって、人気を博したといわれます。辻噺とは、街頭や寺社の境内で道行く人を相手におこなう野天興行です。露の五郎兵衛の話は『軽口露がはなし』『軽口あられ酒』という本になりました。大坂では、米沢彦八なる者が生玉神社の境内で辻噺を興行するようになりました。京の露の五郎兵衛は「上方落語の祖」、大坂の米沢彦八は「大坂落語の祖」、江戸の武左衛門は「江戸落語の祖」といわれています。