日本新薬は、経営理念「人々の健康と豊かな生活創りに貢献する」のもと、病気でお困りの患者さんとご家族にとって必要となる特長のあるくすり創りを通して社会から信頼される企業を目指しています。
そのため、研究開発では、血液内科、難病・希少疾患(肺動脈性肺高血圧症、筋ジストロフィーなど)、泌尿器・婦人科疾患の3つの注力領域をターゲットに、経営資源を重点的に投入することで、研究開発の促進と製品の価値最大化に取り組んでいます。
血液内科
日本新薬では1971年から血液領域に取り組み、急性白血病治療剤キロサイド、骨髄異形成症候群・急性骨髄性白血病治療剤ビダーザは、標準治療薬として血液がん治療における重要な役割を担い続けています。2024年には、高リスク急性骨髄性白血病治療剤「ビキセオス® 配合静注用」を発売しました。研究開発の重点領域として、自社品の研究開発のみならず導入品目によっても血液内科領域のパイプラインを拡充しています。
難病・希少疾患
難病・希少疾患に重点的に取り組んでいます。長年にわたる本領域をターゲットとした研究開発から、自社創製の肺動脈性肺高血圧症治療剤ウプトラビを2016年に国内発売し、海外では導出先のJ&Jが欧米を中心とした世界70ヵ国以上に展開しています。さらに、国産初の核酸医薬品であるデュシェンヌ型筋ジストロフィー治療剤ビルテプソを、2020年に国内および米国で発売しました。
単一遺伝子疾患は、難病・希少疾患の中でも治療標的が明確であり、ビルテプソで培った核酸医薬品開発の経験が生かせる領域です。今後も、薬剤標的の探索などを目的としたアカデミア(大学などの学術研究機関)とのオープン・イノベーションを推進し、また、核酸医薬品をはじめとする新たな創薬モダリティを用いて、治療剤の開発が困難とされる疾患での研究開発を進めていきます。