基本姿勢と目標
日本新薬グループは、マテリアリティの重要課題の一つとして「地球環境保護への取り組み強化」を掲げ、気候変動問題に積極的に取り組んでいます。気候変動による影響を考慮し、エネルギー使用量の削減などによりCO2排出量の削減に努めています。その一環として、2021年度から再生可能エネルギーの切替を進めており、使用電力の再生可能エネルギー切替率は、2024年度には48%となりました。今後は、生産拠点を含めたさらなる再生可能エネルギーの拡大を推進していきます。
また、日本新薬グループは、科学的根拠に基づいたCO2排出削減目標を設定しています。この目標は、2024年1月にSBTi(Science Based Targets initiative)から認証を取得しました。短期目標として2025年度に9,266t-CO2(基準年度である2020年度比21%減)、中期目標として2030年度に6,088t-CO2(基準年度である2020年度比42%減)を掲げています。そして、長期目標である2050年度にはCO2実質排出ゼロを目指し、着実に取り組みを進めていきます。
日本新薬グループは、地球環境の保全に貢献するとともに、持続可能な社会の実現を目指し、今後も気候変動対策に積極的に取り組んでまいります。
■ CO2排出量
GHG排出量のロードマップ
■ 使用電力再生可能エネルギー切替率
| 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 |
|---|---|---|---|---|
| 0% | 17% | 27% | 53% | 48% |
CO2排出量の削減・エネルギー使用量
日本新薬グループの2024年度のCO2排出量(Scope1,2)は9,333t-CO2、基準年である2020年度比で20.4%の削減となり、エネルギー総使用量は44,845MWh、基準年である2020年度比で電気使用量は22.3%の増加、ガス使用量は7.2%の増加となりました。
2020年度比でエネルギー使用量は増加しましたが、2021年度より再生可能エネルギーを導入した事でCO2排出量(Scope1,2)は減少となりました。
2050年度排出ゼロを目指し、設備更新にとどまらず、設備運転時間や設定温度などの見直しを継続的に実施し、今後も太陽光発電設備の導入も含めた再生可能エネルギー拡大の検討を進めていきます。
CO2排出量
主なエネルギー使用量の内訳
●電気
●都市ガス
サプライチェーン排出量(2024年度)
CO2排出削減の取り組み
1. 再生可能エネルギーの活用
2021年4月より、本社地区が消費する電力を再生可能エネルギー由来の電力へ切り替えを開始し、2023年度に本社地区全ての消費する電力の切り替えが完了しました。2022年11月より、小田原総合製剤工場において水力発電由来の電力へ切り替えを開始しました。また、太陽光発電設備を、2022年に東部創薬研究所、2023年に小田原総合製剤工場、2024年に本社地区とタジマ食品工業に設置しました。
これらの取り組みにより、2024年度の電力使用量の48%が再生可能エネルギー由来の電力に切り替わりました。
2025年度以降は、実質的な再生可能エネルギー(トラッキング付FIT非化石証書)への転換を行うなど、積極的な再生可能エネルギーの活用を検討しています。
なお、2023年度本社地区のコージェネレーションシステムを停止し、都市ガス燃焼で発生するCO2を削減しました。
2. 営業車両へのハイブリッド車導入
営業車両へのハイブリッド車の導入、および都市部における公共交通機関の利用を促進し気候変動対策の推進や省エネルギーに対する意識向上を図っています。
日本新薬の営業車両は、豪雪地帯を除き2020年度からの4年間ですべてハイブリッド車に入れ替えました。
年度別 営業車両のCO2排出量推移
3. 設備改修によるエネルギー使用量の削減
設備更新時における取組として、空調用冷凍機更新、ボイラー更新、全熱交換機の更新、LED照明器具へ順次更新、照明器具に人感センサーの取り付けなどを実施しています。これらによりCO2排出量を削減し、気候変動対策を推進しています。
小田原総合製剤工場では、空調用冷凍機の更新に合わせ高効率チラーを導入しました。
また、東京社屋で氷蓄熱設備(夜間氷を蓄熱槽に蓄え、その氷の熱を昼間の空調運転に使うことにより昼間の使用電力量を夜間に移行し、より少なくする)を導入してピークシフトを実施しています。
4. 医薬品物流における環境負荷低減と効率化
日本新薬では、医薬品物流における環境負荷低減と輸送効率の向上に取り組んでいます。医薬品物流センターから各医薬品卸への輸送において、同業他社16社との共同輸送を実施し、積載率の向上によるCO2排出量の削減を図るとともに、輸送車両の一部にEV(電気自動車)を採用しています。
さらに、2026年6月1日より、日本製薬工業協会の「物流の適正化・生産性向上に関する自主行動計画」に基づき、金曜日(休前日)の出荷を中止するとともに、医薬品卸ごとに出荷曜日を設定した輸送を開始しました。これにより、さらなる輸送効率の改善と「ホワイト物流」の推進に貢献しています。
加えて、日本新薬が利用する医薬品物流センターの電力は、実質 100%再生可能エネルギーで賄っており、物流プロセス全体での脱炭素化を進めています。
5. 全社的な節電・省エネの取り組み
「省エネガイドライン」に基づき、全社的な節電・省エネの取り組みを推進しています。具体的には、室内の適正な温度設定、不要な照明の消灯、階段利用の推奨など、全社員に共通するルールを定めて節電に努めています。また、フレックスタイム制や出社日の削減といった多様な働き方に柔軟に対応した省エネ運用も進めています。
加えて、こうした取り組みを定着させるため、社内イントラネットを通じた教育・研修を実施しています。環境保全の重要性や必要性を継続的に発信し、社員の意識を高く保つよう啓発に努めています。
6. 業界団体との連携
日本新薬は、日本製薬団体連合会(日薬連)が経団連の要請に基づいて策定した「低炭素社会実行計画」を支持しており、この計画に則った目標の進捗状況を年1回公表しています。
また、日本製薬工業協会(JPMA)の環境問題検討会に設置されたカーボンニュートラルワーキンググループに参画し、業界全体のCO2排出量削減に向けた取り組み推進に貢献しています。
7. 製薬業界におけるScope3算定とビジネスパートナーとの連携実践ガイドライン
日本新薬は、日本製薬工業協会環境問題検討会の参加企業のうち13社で、環境省「バリューチェーン全体での脱炭素化支援モデル事業」の支援のもと、製薬業界共通のScope3排出削減ガイドラインの策定を行いました。
2026年3月には「製薬業界におけるScope3算定とビジネスパートナーとの連携実践ガイドライン」を発表しました。
製薬協Webサイト:製薬業界におけるScope3算定とビジネスパートナーとの連携実践ガイドライン
8. 国の法令・政策への対応
国の気候変動に関連する法規制(「地球温暖化対策の推進に関する法律(温対法)」や「エネルギーの使用の合理化等に関する法律(省エネ法)」など)および政策に対しては、その趣旨を支持しています。その方針に基づき、年1回、行政へエネルギー使用量、省エネルギー目標の達成状況、温室効果ガス排出量の報告書を提出するなど、適切な対応を行っています。






