再発・難治性の急性骨髄性白血病治療剤「DFP-10917」 ライセンス契約締結のお知らせ
日本新薬は、このたび、Delta-Fly Pharma株式会社(デルタフライファーマ社、本社:徳島市、代表取締役社長:江島 清)が開発中の、再発・難治性の急性骨髄性白血病(AML)治療剤「DFP-10917」(以下、本剤)について、日本における独占的開発権および独占的販売権を取得しましたのでお知らせします。
本剤は、新規のデオキシシチジン誘導体で、低用量の持続投与により腫瘍細胞のDNAに取り込まれた後、DNA鎖の切断を引き起こすことで殺細胞活性を示します。米国においてはすでに、テキサス州立大学MDアンダーソンがんセンターの主導により、再発・難治性のAMLの患者さんを対象とした第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験が実施され、優れた有効性が確認されています。2017年中には、グローバル第Ⅲ相臨床試験が開始される予定です。
AMLの治療は通常、シタラビン7日間およびダウノルビシン等のアントラサイクリン系薬剤3日間を投与する強力な化学療法(7+3療法)が行われますが、高齢者のように強力な化学療法に耐えられない患者さんに対しては、このような治療を行うことができません。
本剤は、シタラビンなど既存の抗がん剤とは異なる作用メカニズムを有し、低用量で長期間持続的に投与することにより、強力な化学療法に不適応なAMLの患者さんにも使用できる、安全性の高い薬剤として期待されます。
当社は、本剤のような特長を有する再発・難治性のAML治療剤が、臨床現場での医療ニーズに合致するものと考えています。本剤をできるだけ早期に医療現場に提供することで、再発・難治性のAMLに苦しむ患者さんの治療に貢献できるものと期待しています。
【Delta-Fly Pharmaについて】
徳島市に本社を置くDelta-Fly Pharmaは、2010年12月に設立された医療用医薬品の研究開発に特化したベンチャー企業です。「自分の家族にも勧められるがん治療の提供」を企業理念として、ヒトでの有効性が確立された既存薬にアレンジを加える"モジュール創薬(Module Technology)"を用いて、新規抗がん剤の開発に注力しています。
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