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NEWS 2013
アルコール依存症患者の断酒補助剤「レグテクト®錠333mg」製造販売承認取得のお知らせ
日本新薬は、2003年にメルクサンテ社(現メルクセローノ社、本社:ドイツ)より導入し、国内で開発を進めてまいりましたアルコール依存症に対する断酒補助剤「レグテクト®錠333mg」(開発番号:NS-11、一般名:アカンプロサートカルシウム)について、本日、製造販売承認を取得しましたのでお知らせします。
アルコール依存症は、常習飲酒の結果自らの飲酒行動を制御できなくなった病態であり、飲酒に対して抵抗できない強い欲望が生じ、患者さん本人の精神や身体だけでなく、そのご家族にも深刻な影響を及ぼすといわれており、社会的な問題にもなっています。ただ、アルコール依存症は適切な治療を受ければ回復可能な疾患であり、専門の医療機関で受診することが非常に重要です。
本剤は、中枢神経系に作用し、アルコール依存により亢進したグルタミン酸作動性神経活動を抑制することで、飲酒に対する欲求を抑制すると考えられています。既に欧米をはじめ世界24ヵ国で販売されており、国内では、2010年5月に厚生労働省より医療上必要性の高い未承認薬として開発の要請を受けた薬剤です。
国内で実施された臨床試験では、カウンセリングなどの精神療法や、自助グループへの参加をはじめとした心理社会的治療の補助として使用することにより、断酒の成功率(投薬24週間後の完全断酒率)で、プラセボ群に対して有意に高い効果が確認されました。
国内にはこれまで抗酒薬以外の治療薬はなく、新しい薬剤が待ち望まれていました。当社は、このたびの承認取得により、アルコール依存症治療の新しい選択肢を提供することで、患者さんの福音となることを期待しています。
【承認内容の概要】
販売名 :レグテクト®錠333mg(Regtect® Tablets 333mg)
一般名 :アカンプロサートカルシウム(Acamprosate calcium)
効能・効果:アルコール依存症患者における断酒維持の補助
用法・用量:通常、成人にはアカンプロサートカルシウムとして666 mgを1日3回食後に経口投与する。
なお、当社は、本剤の薬価基準収載後、速やかに販売を開始する予定です。
以上