プレスリリース・お知らせ

当社のプレスリリース・お知らせには医療用医薬品や開発品に関する情報が含まれている場合がありますが、
これらは当該品のプロモーション、広告、医療上のアドバイスを目的としたものではありません。

NEWS 2025

2025年09月30日 研究開発
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特発性肺線維症治療剤「Buloxibutid」の希少疾病用医薬品指定のお知らせ

日本新薬株式会社(本社:京都市南区、代表取締役社長:中井 亨、以下「当社」)は、このたび、特発性肺線維症(以下「IPF」)を対象として開発を進めているbuloxibutid(NS-421/C21、以下「本剤」)について、厚生労働省から希少疾病用医薬品の指定を受けましたので、お知らせいたします。当社は、2024年2月にVicore Pharma Holding AB(本社:スウェーデン ストックホルム、最高経営責任者:Ahmed Mousa、以下「バイコア社」)と本剤の日本における開発および販売に関する独占的ライセンス契約を締結しています。

希少疾病用医薬品とは、国内の対象患者数が5万人未満で、かつ医療上特にその必要性が高いこと等が審議され、厚生労働大臣が指定する医薬品です。希少疾病用医薬品の指定により、開発に対するさまざまな支援措置を受けることが可能となります。 
IPFは厚生労働省が定める指定難病である特発性間質性肺炎の一種であり、徐々に肺の線維化が形成されることにより、呼吸機能障害、空咳、肺高血圧症などの症状が現れます。50歳以上の男性に多く、診断後の平均生存期間は3~5年であり、急性増悪により急速に呼吸不全が進行することもある予後不良の進行性肺疾患です。抗線維化薬が上市されてはいるものの、未だ医療ニーズが充足されているとはいえず、新たな治療薬が求められています。

本剤は、バイコア社が海外でIPF治療薬として開発を行っているファースト・イン・クラスの経口投与可能な低分子アンジオテンシンⅡ2型受容体作動薬です。バイコア社が実施した第Ⅱa相試験(AIR試験)において、未治療のIPF患者に対する安全性と有効性(呼吸機能の安定化/改善)が示唆され、2024年より海外において、国際共同第Ⅱb相試験(ASPIRE試験)を実施しています。なお、本剤は欧州委員会から2016年にオーファンドラッグ指定を受けており、米国食品医薬品局から2017年にオーファンドラッグ指定、2025年にファストトラック指定を受けています。

当社は、難病・希少疾患を注力領域として位置づけており、新たな治療剤の開発および製品の情報提供に取り組んでいます。本剤の臨床開発を速やかに進め、IPFでお困りの患者さんのもとに一日でも早くお届けできるよう、今後も一層の努力を続けてまいります。

Vicore Pharma Holding ABについて
バイコア社は、IPFを含む呼吸器疾患および線維症疾患において疾患修飾の可能性をもつ新規の薬剤を見出して臨床開発を行う革新的な製薬会社です。アンジオテンシンⅡ2型受容体作動薬buloxibutidは、同社の主力開発品であり、IPFに対する疾患修飾治療薬として、世界的に開発が進められています。同社の株式(VICO)は、ナスダック・ストックホルムの主要市場に上場しています。詳しくは、https://vicorepharma.com/をご覧ください。
以上