プレスリリース・お知らせ

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これらは当該品のプロモーション、広告、医療上のアドバイスを目的としたものではありません。

NEWS 2025

2025年10月14日 研究開発
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デュシェンヌ型筋ジストロフィー治療剤「ブロギジルセン(NS-089/NCNP-02)」の世界筋学会における投与3.5年までの結果発表について

日本新薬株式会社(本社:京都市南区、代表取締役社長:中井 亨、以下「当社」)は、デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)治療剤「ブロギジルセン」(開発番号:NS-089/NCNP-02、以下「本剤」)について、医師主導治験を含む継続投与試験に基づく投与3.5年までの有効性および安全性が学会発表されたことをお知らせします。
当該データは、2025年10月7日~11日にオーストリアで開催された第30回世界筋学会(The 30th annual International Congress of the World Muscle Society)において、国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター(小平市、理事長:中込 和幸、以下「NCNP」)によってポスター発表されました。

【ポスタータイトル】
3.5-year safety and efficacy data of Brogidirsen from DMD patients in open-label extension study

本剤は、当社とNCNPとの共同研究により見出された核酸医薬品であり、ジストロフィン遺伝子のエクソン44スキップによって治療可能なDMD患者に対する治療薬として期待されています。

今回の発表はNCNPが実施した医師主導治験および当社が実施した継続投与試験に基づきます。6例のDMD患者に対し、本剤を週1回静脈内投与し、投与開始から3.5年までの有効性および安全性を評価しました。
有効性評価の結果、本剤を投与した被験者の生検筋では、投与25/26週および99/100週時において、エクソン44スキッピング効率およびジストロフィンの発現量が高い傾向を示しました。さらに、歩行可能な状態を維持していた被験者では、ノース・スター歩行能力評価などの運動機能評価においても、運動機能が維持されている傾向が認められました。安全性評価の結果、本剤の投与によって重篤な有害事象やアナフィラキシーは認められず、また、投与を中止した被験者も確認されませんでした。
これらの結果は、本剤がDMDの進行抑制に寄与する可能性を示唆しています。

継続投与試験は現在も継続しており、より長期の有効性、安全性について引き続きデータを収集していく予定です。また、現在、本剤のグローバル第Ⅱ相試験を当社および当社の米国子会社 NS Pharma, Inc.(本社:米国ニュージャージー州、社長:杉山 幸輝)が実施中です。

当社は、難病・希少疾患治療剤の開発に使命感を持って取り組んでおり、DMDでお困りの患者さんに本剤を一日でも早くお届けできるよう、今後も一層の努力を続けてまいります。
以上