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NEWS 2025
芽球性形質細胞様樹状細胞腫瘍治療剤「エルゾンリス®点滴静注1000 µg」の 製造販売承認取得のお知らせ
日本新薬株式会社(本社:京都市南区、社長:中井亨、以下「当社」)は、「エルゾンリス®点滴静注1000 µg」(タグラキソフスプ(遺伝子組換え)製剤、以下「本剤」)について、芽球性形質細胞様樹状細胞腫瘍、以下「BPDCN」)を効能・効果として、本日、厚生労働省より製造販売承認を取得しましたのでお知らせいたします。
本剤は、当社が2021 年 3 月にメナリーニ・グループ(本社:イタリア・フィレンツェ、最高経営責任者: エルシン・バーカー・エルガン)より導入し、開発を進めてきました。
BPDCNは白血病とリンパ腫の両方の性質を有し、特徴的な皮膚病変とがん細胞のリンパ節や骨髄への浸潤を伴う、まれな進行性の血液がんです。国内で承認された治療薬はなく、リンパ腫や急性白血病に準じた治療が行われていますが、生存期間中央値は1年未満と短く1-2、新たな治療薬が望まれています。
本剤は、CD123 という細胞表面タンパク質を標的とする画期的な治療薬であり、BPDCN細胞に過剰発現しているCD123に特異的に結合してタンパク質合成を阻害し、アポトーシスを誘導することによりBPDCN細胞を死滅させます。本剤は、海外で実施された未治療および再発・難治性BPDCN患者に対する第I/Ⅱ相試験の結果に基づき、米国では2018年12月にBPDCN を適応症として、欧州では2021年1月に未治療 BPDCNを適応症として承認されており、すでに40以上の国で承認を取得しています。
今回の製造販売承認は、当社が実施した国内BPDCN患者を対象とした第I/Ⅱ相試験およびメナリーニ・グループのステムライン・セラピューティクス社が実施した海外第Ⅰ/Ⅱ相試験などの成績に基づいています。
当社は、本剤を必要とする患者さんのもとへ適切にお届けすることで、BPDCNの治療に貢献できるものと考えています。
出典:
1. Pagano L et al, Blastic plasmacytoid dendritic cell neoplasm with leukemic presentation: an Italian multicenter study. Haematologica 2013; 98: 239-246.
2. Lourdes Martín-Martín et al, Classification and clinical behavior of blastic plasmacytoid dendritic cell neoplasms according to their maturation associated immunophenotypic profile. Oncotarget 2015; 6: 19204–19216.
承認内容の概要
| 販売名 | エルゾンリス®点滴静注1000 µg |
| 一般名 | タグラキソフスプ(遺伝子組換え)製剤 |
| 剤形・含量 | 1バイアル(1mL)中タグラキソフスプ(遺伝子組換え)1000 µgを含有する凍結液剤 |
| 効能又は効果 | 芽球性形質細胞様樹状細胞腫瘍 |
| 用法及び用量 | 通常、成人及び 2 歳以上の小児には、タグラキソフスプ(遺伝子組換え)として 12 µg/kg を 1 日 1 回 5 日間 15 分かけて点滴静注し、16 日間休薬する。この 21 日間を 1 サイクルとし、投与を繰り返す。 |
CD123 について
生体内物質の一つであるインターロイキン-3(IL-3)の受容体で、造血細胞の増殖と分化に関与する細胞表面タンパク質です。正常な造血細胞では CD123 の発現は全くない、もしくはわずかにある程度ですが、患者さんの BPDCN細胞のほとんどに CD123 が過剰発現しています。
メナリーニ・グループについて
メナリーニ・グループは、売上高43億ドル超、従業員数17,000人超の国際的な医薬品・診断薬の企業です。アンメットニーズの高い治療領域に重点を置き、がん、循環器、肺炎、消化器などにおける製品を提供しています。18の生産拠点と9の研究開発センターを擁し、製品は世界140カ国で販売されています。詳細はwww.menarini.comをご覧ください。
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