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NEWS 2025
「オプスミット®」:Johnson & Johnsonによる小児の肺動脈性肺高血圧症に対する承認取得のお知らせ
日本新薬株式会社(本社:京都市南区、代表取締役社長:中井 亨、以下「当社」)は、本日、Johnson & Johnson(日本における医療用医薬品事業の法人名:ヤンセンファーマ株式会社、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:クリス・リーガー、以下「J&J」)が小児の肺動脈性肺高血圧症(Pulmonary Arterial Hypertension: PAH)に対して、エンドセリン受容体拮抗薬であるオプスミット®錠10mgの適応追加承認(体重50kg以上)およびオプスミット®小児用分散錠1.0mg、2.5mgの製造販売承認(生後3カ月以上)を取得したことをお知らせします。
今回の承認は、J&J が実施した67896062PAH1010試験(以下「PAH1010試験」)、海外TOMORROW試験と国内67896062PAH3001試験(以下「PAH3001試験」)の結果に基づくものです。
当社はオプスミット®の情報提供活動をJ&Jと共同で実施します。
PAHは肺高血圧症(PH)の特定の形態で、肺動脈(心臓の右側から肺へ向かう血管)の壁が厚く硬くなり、血液の流れる空間が狭くなって肺内の血圧が上昇する状態を引き起こします。PAHは重篤かつ進行性の疾患であり、原因は多岐にわたります。患者さんの活動機能だけでなく、身体的・心理的・社会的な健康にも大きな影響を与えます。現時点でPHを根治する治療法はなく、しばしば死に至る疾患です1-3。しかし、この10年間で肺動脈性肺高血圧症(PAH)の病態に関する理解は大きく進み、治療目標は、かつての運動耐容能の改善から、現在では病気の進行を遅らせることへと変わってきました。
当社は、難病・希少疾患を注力領域として位置づけており、PAHはそのひとつです。現在、成人のPAHに対しては、ウプトラビ®(セレキシパグ)、オプスミット®(マシテンタン)、アドシルカ®(タダラフィル)、ユバンシ®配合錠(マシテンタン/タダラフィル)といった製品を取り揃えています。小児のPAHに対しても、ウプトラビ®に加え、今回、オプスミット®において適応が追加されることで、PAHの治療に一層貢献できるものと考えています。
PAH1010試験について(NCT05433675)
健康な成人を対象に、空腹時におけるオプスミット®分散錠とオプスミット®錠10mgの生物学的同等性を評価する単施設、非盲検、単回投与、無作為化、2剤クロスオーバー第I相試験です。
TOMORROW試験について(NCT02932410)
小児PAH患者を対象に、標準治療(SoC)を対照として、オプスミット®の薬物動態(PK)、安全性および有効性を評価する多施設共同、非盲検、無作為化、単群延長第Ⅲ相試験です。
PAH3001試験について(NCT05167825)
生後3ヵ月以上15歳未満の日本人の小児PAH患者を対象に、オプスミット®の有効性、安全性およびPKを評価する多施設共同、非盲検、第Ⅲ相試験です。
引用文献
1. Vachiéry JL and Gaine S. Eur Respir Rev 2012; 21:313-20.
2. Galiè N, et al. Eur Heart J 2016; 37:67–119.
3. Hoeper MG, Gibbs SR. Eur Respir Rev 2014; 23:450–7.
以上






