Web市民公開講座

  • 筋ジストロフィー
  • がん治療と味覚障害

日本新薬は「知っておきたい 子どもにみられる筋肉の病気 ~大人が支える子どもの現在と未来~ 」と題して、Web市民公開講座を開催しました。
本講座では、子どもにみられる筋肉の病気として代表的、かつ注意したい筋ジストロフィーを中心に、病気のこと、また学校教育といった観点から、専門の先生方に解説いただきました。
また、筋ジストロフィーの患者さんや、そのご家族にもご協力をいただき、これまでどのように病気と向き合ってこられたかなど、その体験や想いをお話しいただきました。
筋ジストロフィーのお子さんが将来より良い生活を過ごせるよう、親御さんを中心とした周囲の大人がより早い段階で病気に気づき、適切な医療の機会を与えてあげることや、学校教育の現場での支援なども大切です。本講座が患者さんにとって、前向きに生きるための一歩を踏み出すきっかけとなり、また、親御さんや周囲の方々の新たな気づきや変化につながればと考えています。

国立精神・神経医療研究センター
トランスレーショナル・メディカルセンター長
小牧 宏文 先生

「子どもにみられる筋肉の病気
(筋ジストロフィーを中心に)」約31分

小児期に発症する筋疾患のうち、筋ジストロフィーについて、保護者が気づきにくい病気の兆候、専門である小児科への受診の重要性、先を見据えた早期からの多面的なケアの重要性などについてお話しいただきました。

国立障害者リハビリテーションセンター病院 病院長
元国立特別支援教育総合研究所 病弱教育研究部長
西牧 謙吾 先生

「障害を持つ子どものライフプランを
考える~教育支援と福祉制度~」約21分

医学の進歩に伴い、教育制度が変化し、筋ジストロフィー患者さんは病状にあわせて学校を選べるようになりました。筋ジス児童の学校教育においては、多様で柔軟な教育の仕組みを整備する必要があること、また、人生設計を支えるための就労意識の育成を取り入れることが重要であるとのお話しいただきました。

東京都立小平特別支援学校 武蔵分教室 副校長
櫻井 淳一 先生

「わが校における病弱教育の取り組み」、「Q&A」
合計約27分

特別支援学校の教育過程に設けられている指導領域の一つに「自立活動」があります。
特別支援学校では社会とつながる豊かな経験・体験を提供し、児童・生徒のキャリア発達支援につなげることを目標にされているとのお話しいただきました。
また、3人の先生方には講演後、視聴者からいただいた質問にお答えいただきました。

「パネルディスカッション」
約32分

病気と向き合いながら様々な経験を重ねてこられた、筋ジストロフィーの患者さんと患者さんのお母様を迎え、3人の講師の先生が「診断に至るまでのご苦労」、「学校選択のポイント」、「患者児童・生徒と保護者のそれぞれに対する心のケアの重要性」などについて討議されました。

日本新薬は、AYA世代(15~39歳)がんの啓発週間「AYAweek2024」の一環として、Web市民公開講座『うまく付き合おう、がん治療と味覚障害』を開催しました。
抗がん剤や放射線によるがん治療では、副作用として味覚障害を伴う場合があります。本講座では、がん治療に伴う味覚障害のメカニズムや経験談、食事の対応方法について解説いただきました。
味覚障害は食事に直結する問題であり、QOLに大きく影響する副作用です。本講座が、患者さんやそのご家族が不安なくがん治療に取り組み、食事を楽しむためのきっかけとなりましたら幸いです。

座長:多田 雄真 先生
(大阪国際がんセンター血液内科 診療主任/
AYA世代サポートチーム)
演者:柴田 敦巨 様
(株式会社 michiteku 猫舌堂)

講演① がん治療経験からみつけた食べる工夫とよろこび

演者の柴田様はがん治療経験から食事へのバリアを実感されたことをきっかけに、食べづらさを解消するカトラリーを企画・販売されています。味覚障害があっても食事を楽しむための工夫や、食べるよろこびの本質についてお話しいただきました。

座長:石橋 美樹 先生
(大阪国際がんセンター 歯科 部長)
演者:伊藤 章 先生
(いとう歯科口腔外科クリニック院長)

講演② 味覚障害の科学的考察

がん治療では、様々な口腔内トラブルが引き起こされることがあり、その中で味覚障害を訴えられる方も少なくありません。味を感じる仕組み、味覚障害が引き起こされる原因についてお話しいただきました。

座長:飯島 正平 先生
(大阪国際がんセンター栄養腫瘍科主任部長)
演者:松岡 美緒 様
(大阪国際がんセンター栄養管理室)

講演③ 味覚異常出現時の食事の対応方法について

がん治療における食事の役割は、必要な栄養を必要なだけ摂り良好な身体を維持することであり、楽しみのひとつです。「食べられるもの/食べられないもの」の分析方法、食べられない時の対処法についてお話しいただきました。