ウェルビーイング宣言
2018年、従業員とその家族の健康づくりに積極的に取り組み、職場環境と労働条件を整備し、健康経営を推進するための「日本新薬健康宣言」を発出しました。
2020年には、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、私たちの働き方は一変しました。これを機に、あらためて「健康宣言2020」を発出しました。あわせて、前川会長(当時社長)が健康宣言に込めた想いや自らの健康法を社内に発信し、従業員の健康管理に関する意識向上を図りました。
2021年10月、「健康経営」を包括する「ウェルビーイング宣言」を発出しました。
健康経営を推進するためには、従業員一人ひとりの健康リテラシーの向上が欠かせません。
一人ひとりの意識が変われば、行動が変わります。それはご家族や働く仲間にも大きな影響を与えてくれると信じ、私たちが目指す健康経営のゴール、ウェルビーイングを追求していきます。
ウェルビーイング宣言2021
~ウェルビーイング共創~
これまで日本新薬では、健康経営推進に向けて、社員と社員を支えるご家族の健康づくりに積極的に取り組んでまいりました。前川会長は「健康宣言2020」の中で、日本新薬の健康経営のゴールは、「ウェルビーイング」であり「“働きやすさ”のさらに先にある“働きがい”と“生きがい”のある会社を目指す」と宣言されました。
皆さんは、日本新薬で働く毎日に “幸せ”を感じていますか?
ウェルビーイングを実現していく主役は、他でもないあなた自身です。
会社はあなたのウェルビーイングを共に創るパートナーです。
ウェルビーイングを共創して、一人ひとりが自分の能力を最大限に発揮し、イキイキと働ける会社を目指しましょう。
日本新薬が目指す「健康未来」は、イキイキと働ける会社でこそ創り出せるものです。
ここに、社員と社員を支えるご家族とのウェルビーイング共創に向けて取り組むことを宣言いたします。
2021年10月1日
日本新薬株式会社
代表取締役社長 中井亨
健康経営ストーリー
目的
従業員とその家族がこころも体も健やかで、職場には笑顔と活力が満ち溢れていることの基本方針のもと、快適な職場環境を形成することで、経営理念・経営方針を実現することを目的としています。
健康経営課題
一人ひとりが安心して働き、心身ともに健康で、パフォーマンスを最大限発揮できるために当社では、「プレゼンティーイズム」「アブセンティーイズム」「ワーク・エンゲージメント」をKPIとして、健康経営を推進しています。
この背景には、「健康宣言2020」発出時に語られた従業員とその家族の健康に対する会長の想い、そして「ウェルビーイング宣言2021」にあるように健康経営の先にあるウェルビーイング共創へ本気で取り組む会社の姿勢を示しています。
KPI
(1)重点指標
項目 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 暫定目標値(2025年度) |
---|---|---|---|---|
プレゼンティーイズム(%) | - | 75% | 76% | 80% |
アブセンティーイズム(人) | 5人 | 2人 | 6人 | 5人以下 |
ワーク・エンゲージメント(点) | 7.6点 | 7.8点 | 7.6点 | 次年度以降サーベイ変更のため設定不可 |
- ※アブセンティーイズム:30日以上の私傷病休業者数
- ※プレゼンティーイズム:ストレスチェック委託先のオリジナル尺度(東大式の一部修正)による調査・分析を実施し、6段階評価において「平均よりパフォーマンスが高い」と回答した割合。(回答率はストレスチェック受診率に準ずる)
- ※ワーク・エンゲージメント:コミットメント理論を援用し、従業員や職場の「働きがい」を明確にするため、「帰属意識」「貢献の意識」により従業員エンゲージメントに近い状態を示し、それを会社や上司がどのように関わっているかを「会社からの認知」として10点評価で示している。(回答率はストレスチェック受診率に準ずる)
戦略マップ
(2)意識・行動変容指標
項目 | 判定基準 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 暫定目標値(2025年度 ) |
---|---|---|---|---|---|
高ストレス者の割合 | 厚生労働省の基準を使用 | 4.1% | 4.4% | 5.1% | 5.0%以下 |
喫煙率 | - | 15.1% | 12.6% | 8.5% | 6.0% (2035年度0%を目標) |
運動習慣あり | 30分以上の軽い運動を週2日以上かつ 1年以上実施している割合 |
28.4% | 33.0% | 33.7% | 35.0%以上 |
朝食欠食 (リスク非該当者) |
「朝食を抜くことが週に3回以上ある」 という項目に対し、「いいえ」と答えた 割合 |
82.1% | 79.8% | 78.9% | 80.0%以上 |
睡眠指標 (リスク非該当者) |
「睡眠で休養が十分に取れている」 という項目に対し「はい」と答えた割合 |
77.2% | 74.6% | 73.3% | 80.0%以上 |
二次健康診断受診者 | - | 58.2% | 59.6% | 66.0% | 100% |
定期健診後の保健指導 実施率 (事後措置を含む) |
※人間ドック学会の基準の要精密者から 低脂質など産業医が除外したものを外す |
- | - | 56.2% | 100% |
人間ドック受診率 | - | 29.1% | 37.2% | 35.4% | - |
体制・システム
経営者との健康経営推進に関する協議のほか、健康保険組合、労働組合と人事部ウェルビーイング推進課が連携し、健康経営施策全体の企画運営にあたっています。全社への浸透や各現場の声を吸い上げられるよう、ウェルビーイングサポーターを配置し、安全衛生とは異なる組織下で、健康経営・ウェルビーイングについて検討しています。
取り組み
1.運動関連
ウォーキングイベント「歩活」
健康ポータルサイト「kencom」と共同開催のウォーキングイベントです。アプリ上でチームを組んで、歩数を競い、ゴール達成したチーム(チーム平均歩数8,000歩以上)には、賞品があります。
「みんなで歩活」参加者・チーム
健康チャレンジキャンペーン
生活習慣の改善や健康づくりを目的として、自分の状況に合わせて食事や運動、睡眠等に関するコースを選択し、楽しみながら参加できるイベントです。
2022年度の参加率は45.4%(前年度51.2%)、達成率は61.5%(前年度55.7%)でした。
2022年度の人気コースBest3
(参加者数・達成※率)
各コース | 参加人数 | 達成率 |
1 あいさつ&コミュニケーション | 497人 | 68.2% |
---|---|---|
2 睡眠しっかりカラダ回復 | 323人 | 61.0% |
3 階段を使おう | 243人 | 64.6% |
- ※達成の条件は、それぞれのコースで定められた基本項目を期間(2ヶ月)中に40日以上クリアすること
2.食事関連
本社食堂にて、「スマートミール」を導入し、健康づくりに役立つ栄養バランスのとれた食事「糖化削減メニュー」の提供や糖化の度合いを測定する「糖化度チェック」(本社・小田原)や野菜の摂取量を測定する「ベジチェック」(本社、小田原総合製剤工場、東京支店・支社、東部創薬研究所)を実施し、食習慣改善に向けて様々な取り組みをしています。
2022年度は、本社食堂にて京都市保健福祉局と共催で「減塩啓発イベント」を実施しました。「高血圧」の原因の一つとされる『塩分摂取』および『減塩』への意識を高めていただくことを目的に、「塩味の味覚閾値検査」や「血管測定」、「管理栄養士による食事相談」などを実施し、75名以上の方にご参加いただきました。
ベジ選手権
毎日の食習慣の中で野菜摂取を意識づけることを目的としたイベントで、アプリ上で毎食の野菜摂取量を入力したり、毎日の野菜クイズに回答して獲得できるポイントを、社内組織ごとに編成されたチームで競います。
2022年度の参加率は69.5%(前年度70.4%)でした。
本イベントの前後で、以下のような変化がありました。
- ①1食あたりの野菜摂取量が増加しました。(参加者の野菜摂取の記録より)
- ②1日350gの野菜を摂取している従業員の割合が増加しました(イベント後のアンケートより)
- ②1日350gの野菜を摂取している従業員の割合が増加しました(イベント後のアンケートより)
3.喫煙対策
当社は、2004年に完全分煙からスタートし、2020年10月、受動喫煙防止対策を受けて敷地内喫煙所を撤廃しました。就業時間内完全禁煙を経て、「喫煙率0%」を目指してきました。これまでの取り組みにより喫煙率は年々低下し、2022年度は8.5%になりました。
2021年10月からは、全社で「吸わんカップ2021」をスタートし、非喫煙者の協力のもと、喫煙者の禁煙意識を高め、卒煙を目指す取り組みを実施しました。記念品の配布、座談会の実施や健康保険組合による禁煙治療の支援(禁煙外来費用補助、オンライン禁煙治療費用補助)、保健師による禁煙相談など、全社的に取り組みました。引き続き「喫煙率0%」に向けて取り組みます。
毎月22日は全社に向けて、喫煙対策に
関連した様々な情報提供をしています。
4.女性の健康関連
女性の健康課題をテーマに毎年全社員に向けたセミナーを開催しています。
2023年9月には、当社の貧血治療剤「モノヴァー」との関連より、女性の「貧血」をテーマにセミナーを開催し、参加者は197名(グループ会社、お取引先会社の参加者含む)満足度(※)は97.8%でした。
テーマ | 概要 | 参加者数 | 満足度 | |
---|---|---|---|---|
2020年度 | 婦人科検診に関するセミナー | 体験者の講演を聴いて、婦人科検診の大切さ、仕事との両立などを学ぶ | - | - |
2021年度 | 婦人科検診に関するセミナー | 女性特有の疾患について学ぶ | 85名 | 96.4% |
2022年度 | 男女の健康セミナー | 男性も女性も知っておきたい、“ホルモンの変化“がもたらす「心身の変化」と「セルフケア」について学ぶ | 106名 | 78.0% |
- ※満足度は実施後アンケートより5点満点中3点以上と回答した割合
5.コミュニケーション向上
2020年度から、お互いを認め合う組織風土の向上を目指し、「称賛アプリ」を導入し、社内のコミュニケーションを活性化させるしくみを作りました。
また、ストレスチェックの集団分析の結果から、新型コロナウイルスによる将来への不安やテレワークによるコミュニケーション不足が明らかになりました。
2020年度から、お互いを認め合う組織風土の向上を目指し、「称賛アプリ」を導入し、社内のコミュニケーションを活性化させるしくみを作りました。
また、ストレスチェックの集団分析の結果から、新型コロナウイルスによる将来への不安やテレワークによるコミュニケーション不足が明らかになりました。
2021年7月からは全社で「1on1ミーティング」を導入し、上司と部下とのコミュニケーション活性化を目指しています。2022年度の1on1ミーティング実施率は66.2%でした。
2021年7月からは全社で「1on1ミーティング」を導入し、上司と部下とのコミュニケーション活性化を目指しています。2022年度の1on1ミーティング実施率は66.2%でした。
6.その他
健康リテラシー向上の各種セミナー
すべての施策は従業員が自分ごとにならなければ、行動変容はおきません。生活習慣改善の習慣化を促すために複数のセミナーや情報提供をおこない、健康リテラシーの向上に取り組んでいます。
2022年度 | テーマ | 参加者数 | 満足度 |
---|---|---|---|
健康リテラシー向上セミナー | 熱中症対策 | 123名 | 99.0% |
睡眠 | 150名 | 100.0% | |
飲酒習慣改善 | 76名 | 88.2% | |
がん予防 | 237名 | 95.1% | |
食習慣改善 | 110名 | 96.4% |
- ※満足度は実施後アンケートより5点満点中3点以上と回答した割合
疾病対策
健康診断で有所見となった従業員に対し、二次健康診断の受診勧奨を行っています。産業医が駐在する事業所では直接面談を実施し、健診後の受診を強化しています。健康保険組合では、年齢制限を設けない人間ドックの費用補助をし、二次健康診断に変わる検査として受診勧奨をしています。
2022年度の二次健康診断受診率は66.4%で前年度の横ばいではありますが、さらに全社に向けた取り組みを開始しています。
社外からの評価
健康経営優良法人~ホワイト500~
2024年、経済産業省と日本健康会議が共同で選ぶ「健康経営優良法人~ホワイト500~」に認定されました。
当認定は、2021年度以降、4年連続(5回目)となります。
スマートミール
健康な食事・食環境」コンソーシアムにより、2019年より連続認定されています。
スポーツエールカンパニー
2021年以降、スポーツ庁により認定されています。